革靴ブランド事典Leather Shoes Brand
シルバノ・ラッタンジ/Silvano Lattanzi(イタリア)
シルバノ・ラッタンジはイタリアの名門
シルバノ・ラッタンジ(Silvano Lattanzi)は、イタリアのマルケ地方に工房を構えています。イタリアンクラシックスーツブームの代名詞である「クラシコイタリア」を牽引してきた「ジンターラ(ZINTALA)」のトップラインとして世界的な人気を誇っているシルバノ・ラッタンジは、名門と呼ばれています。
シルバノ・ラッタンジにとっての「質」
世界には「最高級」や「最高品質」と呼ばれる靴ブランドが多く存在していますが、シルバノ・ラッタンジは「質の卓越性」について、他のブランドとは毛色の違う哲学を持っています。
シルバノ・ラッタンジは「少数の人のために限定した量の品物を作る」こと、「機械化が進む中で、ゆっくりと靴を作る」ことなどを質の卓越性であると考え、それを実現するためには、「職人の手が心や気持ちと一体化していないときには作業を中断する」と言い切っています。
シルバノ・ラッタンジは「イタリア製」の「手作り靴」
一から十まで手で作られた製品は、どこかにムラがあるように思われます。それは「味」と捉えることもできますし、機械生産では味わえない魅力的な部分でもありますが、シルバノ・ラッタンジにとっての「手作り」は、まったく違った意味を持っています。
「ちょっとした製品の欠陥は手作りの証拠だ」という風潮を嫌い、「上質」とは完璧さ、精密さを求めて作られた靴のことであり、それを実現できる方法こそが「手作り」であると考えています。たとえ「大量生産が目的ではなく、人間の手作業だけでは正確な仕事ができないから機械を導入している」という理由であっても、工程のどこかに機械を使っていれば、シルバノ・ラッタンジにとっては同じことなのです。
また、イタリア製にこだわりを持ち、イタリア国内にある工房では靴やラスト(木型)、裏地、皮革などの入荷と出荷が行われており、装飾品や細かい金属部品などもすべて、その小さな工房で作られています。
シルバノ・ラッタンジの歴史
1971年、シルバノ・ラッタンジ氏が、イタリアにてシューズブランド「ジンターラ」を設立。このときシルバノ氏は21歳。
1992年、ローマに直営一号店をオープン。