blog

 こにょにょちは、最近はハイボール熱が復活したたなかです。

 今回はちゃんと靴の話します。

 今回のテーマは 「GAZIANO&GIRLING 」 。
 このブランドはまだ出来てから3年ほどの新興勢力で、1足15万円近い金額も手伝ってまだまだ浸透はしてないですね。
 それでもデザインや作りの良さで、徐々に売れてきているようです。
 デビュー当時はまだまだ粗さが感じられましたが、最近は実に洗練されてきたと思います。

 さて、今回のお題はそろそろ修理の時期だということ。
 発売されてから2~3年ほどすると、オールソールの交換でちらほらと顔を見るようになります。
 ここで問題になるのが、新しいブランド、新しいデザイン、新しい技法が用いられている靴だと修理するのがちと怖い。
 靴底を剥がしてみたら実は修理できない構造だった、なんてトラップに引っかかった恐ろしい話(実話)もちらほらと…。
 まぁこのクラス、この種の靴でそんなことはないと思いますが(笑)。

 それでも「そろそろ来るんぢゃないか?」と、ちょっと土器土器♪

 で、今回来ちゃいました☆

RIMG1740

  GAZIANO&GIRLING [ASTAIRE]
 「アステア」の名から察するに、フレッド・アステアからインスパイアされてるんですかね?
 クラシックでありながらも、実にオリジナリティあふれる1足ですね。

 問題になるのはここから。

RIMG1743

 「フィドルバック」と呼ばれる、バイオリンを模した靴底の仕様。
 ほかにも細かい部分で通常の既製品とは一線を画した仕様がてんこ盛り。

 頭の中では何度もオペレーションを繰り返すのですが、それでも土器土器♪

After

RIMG1827

RIMG1828

RIMG1834

RIMG1835

RIMG1832

 ふぅ~、なんとか出来たぜ(汗)。
 ソールの仕様はオリジナルを尊重しながら特徴をより強調するようにカスタム。
 ハーフペイント(半カラス) の色をダークブラウンのアンティーク仕上げで、オリジナルでは少し弱いと思われたフィドルバックも強調する加工を施しました。
 また、オールソールの交換時にトゥにヴィンテージスティールを装着するのもお勧めの仕様ですね。
 シューレースはダークブラウンの編み紐にマットブラックのエンドで、4つのうち1つだけピンクゴールドの「たなかスペシャル」(笑)に。

 もう1発!

RIMG1836

RIMG1839

 GAZIANO&GIRLING [ARRAN]
 「アラン」の名前から察すると、こちらはアラン・フラッサー氏のイメージですかね?
 実に上質なスウェードを使用した、上品な1足ですね。

After

RIMG1854

RIMG1858

RIMG1859

RIMG1860

RIMG1856

RIMG1855

RIMG1853

 ふぅ~、こっちも綺麗に仕上がったぜ(汗)☆
 こちらはオリジナルよりも少し厚めのダブルソールで、よりカントリーっぽいボリューム感を出す為にコバを少しだけ末広がりに仕上げました。
 トゥのヴィンテージスティールと、「たなかスペシャル」のシューレースは「アステア」と同じ仕様♪

 せっかく修理するんだから、新品よりも美しく仕上げないと、ね☆

 実は今回の2足、おひとりのお客様からお預かりしたものです。
 いつも快く実験にご協力してくださって、ありがとうございます!
 技術やセンスって、こういったお客様に支えられ(鍛えられ?)磨かれる部分が大きいと思います。
 優しい方ですが、厳しい眼をお持ちなので…(笑)。
 T様、何ともお忙しそうですが次回東京までお越しの際はぜひお食事ご一緒に☆

靴修理と靴磨き バッグクリーニング Spica
最近はオレンジ色のダッフルコートがお気に入り たなか