革靴ブランド事典Leather Shoes Brand
チペワ/CHIPPEWA(アメリカ)
チペワのブーツは日本でも人気
チペワ(CHIPPEWA)はアメリカのシューズメーカーで、エンジニアブーツの人気が高く、重厚感や機能性の高さなどが魅力です。日本でも広く知られていて、多くのシューズショップで取り扱いがあります。
ワークブーツからファッションブーツへ
「チペワ」とはアメリカ先住民族(インディアン)を指す言葉です。ウィスコンシン州のチペワ・フォールズで最初のブーツが作られたことが、ブランド名の由来とされています。
かつてチペワ・フォールズは製紙業が盛んでした。紙を作るには木を伐らなければなりません。そこで労働者の足を守るために開発されたブーツがチペワの始まりです。
本来は「安全靴」としての役目を持っていたのがエンジニアブーツです。現在はファッションの一部とみなされている装飾も、もともとは森林作業員の安全のために備えられた機能でした。プレーントゥという形状、足首と履口付近にあるバックル付きのベルト、つま先の革のなかにはめ込まれたスチール製のキャップ、丈夫で硬いカーフレザーなどは、すべて安全対策として施されていました。
そのようなワークブーツ的側面から、初めはチペワのブーツに抵抗を感じる人もいたようです。しかし、チペワはエンジニアブーツをショートレングス(約7インチ)にすることで、イメージを一新しました(一般的なエンジニアブーツは10インチ前後の丈)。さらに50年代以降に訪れたアウトドアブームをきっかけに、チペワのブーツは一気にファッションアイテムになったのです。
チペワが使う、ビブラムソール
今や日本でも、チペワはエンジニアブーツの定番といえます。
そんなチペワブーツには、ビブラム社製の八角形の黄色いロゴが入ったラバーソールが使用されています。ビブラムソールは「軽さ」「丈夫さ」「機能性」、そして「安全性」を追求して作られています。
チペワ以外にも、「ダナー(Danner)」や「ホワイツブーツ(WHITE’S BOOTS)」、「ヴァイバーグ(VIBERG)」といった有名ブランドも使用しており、ブーツ好きのなかには「ビブラムでないと履けない」という人もいます。
ファッションアイテムとしてだけでなく、安心して履ける靴だからこそ、多くの人が愛用しているのかもしれません。
チペワの歴史
1901年、アメリカのウィスコンシン州チペワ・フォールズで、シューズメーカー「チペワ」が設立される。当時は材木を伐採する労働者のためのワークブーツを生産していた。
1950年代以降、アウトドアブームの影響もあり、丈夫でおしゃれなブーツとしてチペワの人気が高まる。
現在ではファッションアイテムとして、アメリカ国内のみならず、世界で人気を博している。
画像引用元:http://www.chippewaboots.com/