革靴ブランド事典Leather Shoes Brand
ジョージコックス/George Cox(イギリス)
デザイン性の高さで人気を博すジョージコックス
ジョージコックス(George Cox)は、1906年にイギリスで産まれたシューズブランドです。常に時代の最先端を行く個性的なデザインは、流行に敏感な世代に親しまれてきました。
斬新なデザインだけでなく靴作りの基本を忘れない丁寧な仕事は、創業から100年を越えても変わっていません。
ジョージコックスのシューズ作り
ジョージコックスは創業当時から、グッドイヤーウェルト製法とジョージコックス社独自のウェルト製法により、製品を生産しています。
1949年にはクレープソールをウェルト製法で製造した「ブローセル・クリーパー(Blothel Creeper)」シリーズを発売し、足音がしないソフトな履き心地のシューズとして知名度を上げました。ブローセル・クリーパーは非常に厚いソールを使用しており、ジョージコックス社の代名詞と言われるほど有名になりました。
1973年にはドクターマーチンソールを使用したモデルを発表するなど、個性的なシューズを作り続けながらも大量生産をしないという姿勢は今もなお守られています。個性と靴作りの姿勢を変えないことが、時代を超えても若者に愛され、支持されている理由と言えます。
ジョージコックスの人気
ジョージコックスは1950年代にイギリスのユースカルチャーである「テディボーイ」のアイテムとして人気を集めました。その後、1971年に「ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)」がマルコム・マクラーレン氏とともに「レット・イット・ロック(LET IT ROCK)」という店をオープンし、ジョージコックスの商品を紹介します。
ジョージコックスは「セックス・ピストルズ」や「クラッシュ」といったミュージシャンに愛され、そのミュージシャンのファンがまたジョージコックスの靴を履くという連鎖により、さらなる人気を得るようになりました。1980年代にはストレイキャッツの流行でロカビリーファッションが再ブームになり、ジョージコックス社のシューズも再び注目されました。
ジョージコックスの歴史
1906年、ジョージ・ジェイムス・コックス氏によって、シューズメーカー「ジョージコックス」が設立される。
1949年、世界で初めてクレープソールを使用した靴、ブローセル・クリーパーが発売。
1950年代、イギリスの「テディボーイ」にブローセル・クリーパーが注目され、人気を獲得。
1971年、「ヴィヴィアン・ウエストウッド」がオープンしたショップ「レット・イット・ロック」に、ジョージコックス社のブローセル・クリーパーが紹介され、再度ブームになる。
1990年、ブローセル・クリーパーが発売50周年を迎える。