革靴ブランド事典Leather Shoes Brand
アレン・エドモンズ/ALLEN EDMONDS(アメリカ)

アメリカの歴代大統領が愛したアレン・エドモンズ
アレン・エドモンズ(Allen Edmonds)は、「世界で最も豪華で履き心地の良い靴を作りたい」という夢を抱いていた靴職人によって生み出されたシューズメーカーです。
創業当時から変わらない製法で靴を作り続けているアメリカの名門ブランドとして名を馳せており、アレン・エドモンズの代表作としては「パークアヴェニュー」が挙げられます。

アレン・エドモンズの製法は、今も昔も変わらない
グッドイヤーウェルト製法は、アメリカやイギリスのビスポークシューズブランドによく見られる製法です。その作業は非常に複雑で、手間暇が掛かることで知られています。
アレン・エドモンズもこの製法を採用しているのですが、少しだけ他のメーカーと違う点があります。
正確に表現すると、アレン・エドモンズが採用している製法は「360度グッドイヤーウェルト製法」と言われるもので、靴の「前部」だけでなく、「全部」がグッドイヤーウェルト製法なのです。かかと部分までこの製法で作られているので、長時間の歩行に向いていると言われています。
また、アレン・エドモンズはスチールシャンクや釘を使わないことで有名です。スチールシャンクとは、土踏まずを支えるため靴底に入れられた硬い鉄の芯のことですが、このスチールシャンクを使う代わりに、中底として使用しているコルクを靴底の全面に使うのがアレン・エドモンズの手法です。こうすることで足は自然な反発を得ることができます。そのため、アレン・エドモンズの靴は履き始めの段階でも足に馴染みやすいのです。
アレン・エドモンズの製靴工程は、212にも及びます。これは1922年の創業時から変わらずに続いており、現在も700人以上の熟練した職人が5つの工場に分かれ、伝統を受け継ぎながらアレン・エドモンズの靴を作り続けています。
アレン・エドモンズの「変わらない」点は、靴の製造に関することだけではありません。
多くのアメリカシューズメーカーは、他国で靴を生産しています。その生産スタイルは、もはや常識と言っても過言ではありません。
しかし、アレン・エドモンズは自国で生産するスタイルを曲げていません。過去、経営難に陥った際も「品質の低下に繋がる」として、頑なに自国生産を貫きました。
つまりアレン・エドモンズは、紛うことなき「MADE IN USA」なのです。

アレン・エドモンズが取り揃えるサイズは実に豊富
アメリカには様々な人種の人々が暮らしています。だからなのでしょうか、サイズは5~18(アメリカサイズ)で、ウィズ(足囲)もAAAA~EEEと、あらゆる足の大きさに合うサイズを、アレン・エドモンズは取り揃えています。
アレン・エドモンズの靴はサイズも豊富で比較的安価なので、「ビスポークシューズを履きたいけど……」という人にはおすすめの靴といえます。

アメリカの著名人も多く愛用
アレン・エドモンズの紳士靴は、歴代のアメリカ大統領が愛用していたということでも知られています。ジョン・F・ケネディ、ジョージ・ブッシュ、ビル・クリントンなど、誰もが知っている大統領達が履いていました。なんでも大統領が就任後、初登庁するときに履くという習わしがあるようです。
大統領以外にも、俳優のジョージ・クルーニー、レオナルド・ディカプリオ、マイケル・ダグラスなど、数多くの著名人にも愛用されています。

アレン・エドモンズの歴史
1992年、アメリカのウィスコンシン州でアレン・エドモンズ氏が創業したのが、シューズメーカー「アレン・エドモンズ」の歴史の始まり。
第二次世界大戦中、米軍の軍靴として使用される。