革靴ブランド事典Leather Shoes Brand
バズリクソンズ/Buzz Rickson’s(日本)
忠実に復刻されたバズリクソンズのミリタリーシューズ
バズリクソンズはフライトジャケットだけでなく、スウェットやシャツ、パンツなども高く評価されています。もちろん、こだわって作られたメンズシューズも例外ではありません。
U.S.ARMYのサービスシューズ(官給品)である通称「M-42」の復刻、当時の兵士達が自前で用意したブーツにフライトジャケット用のローカルメイドパッチを縫い付けた「パッチブーツ」、官給品では満足しなかった兵士達が自前のオーダーメイドのチャッカシューズ(プレーントゥをハイカットにしたデザインのブーツ)をこぞって履いたことで飛行靴の代名詞となった「チャッカシューズ」など、当時のテイストが感じられるラインナップがそろっています。
バズリクソンズはフライトブームの火付け役
バズリクソンズ(Buzz Rickson’s)は、シュガーケーンやサンサーフ、インディアンモーターサイクルなどを手掛けるアメカジウェアの老舗、東洋エンタープライズのミリタリーウェアブランドです。
「バズリクソンズ」というブランド名は、映画『戦う翼』のなかでスティーブ・マックィーンが演じたバズリクソンズ中尉に由来しています。
バズリクソンズがこだわるのはミリタリーウェアの忠実な復刻。バズリクソンズのミルスペック(軍用企画)は、現存する実物や資料をもとに復刻されました。その完成度の高さは「バズリクソンズはマニアのあいだで博物館所蔵にふさわしいとされるほど価値の高いフライトジャケットを復刻しているブランドである」と、本国アメリカの作家に紹介されたほどです。
バズリクソンズの派生ブランド
東洋エンタープライズのミリタリーウェアブランド「バズリクソンズ」には、次の二つの派生ブランドがあります。
■バズリクソンズのBLACKシリーズ「ウィリアム・ギブソン(William Gibson)」
米空軍の歴史上には存在しない黒いMA-1を、アメリカのベストセラーSF作家、ウィリアム・ギブソン氏の著書「Pattern Recognition」の主人公が着ていたことから誕生した、バズリクソンズのBLACKシリーズとも言えるコラボレーションブランドです。
■バズリクソンズの兄弟ブランド「ユナイテッドカー(UNITED CARR)」
バズリクソンズのアイテムを現代的にアレンジした兄弟ブランドです。当時のミリタリーウェアを忠実に復刻することをテーマとするバズリクソンズとは対照的に、ユナイテッドカーではより現代的な要素を取り入れたアメリカンカジュアルウェアを展開しています。
バズリクソンズの歴史
1965年、東洋エンタープライズ株式会社が設立。
1975年、1900~1950年代のアメリカのワークウェアに焦点を当てたブランド「シュガーケーン(SUGAR CANE)」の展開を開始。
1993年、ミリタリーウェアブランドとして「ザ・リアルマッコイズ・ジャパン(旧リアルマッコイズ)」と共同で「バズリクソンズ」ブランドの展開を開始。ブランド設立当初、東洋エンタープライズはナイロン素材のフライトジャケットの製造販売を行っていた。
現在、旧リアルマッコイズはバズリクソンズブランドから離脱し、東洋エンタープライズでは革製フライトジャケットやメンズシューズなども含めたミリタリーウェア全般をバズリクソンズブランドとして手掛けている。