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過去との対話 其の2

2011.04.29|その他の話

 こんにちは、たなかです。

 Spicaの棚に飾ってある、この1足の靴。

 素材には全てタンニン鞣しの革を用いて、ミシンは一切使わず全て手縫い、オパンケ(舟底)という製法で仕上げた1足。
 実は10年程前に、母校の「卒業作品展」に出品した中で唯一手元に残っているもの。

 「らしくなくてイイ」
 とか
 「カワイイ」
 なんて言って戴けるのですが…。

 実はこの靴、私にとっては「後悔の1足」なのです。
 というか卒展に出した靴は全て、今となっては「若かりし頃の過ち」と言っても過言ではないのです。

 何故かと言うとこの靴、
 「同校で習うことを、一切使っていない」
 からです。

 先生方からしてみれば「不愉快極まりない奴」でしょうし、他の学生からしてみたら「なんだアイツ」ってな感じでしょうか。

 今思うと、当時20歳ほどの私はひたすらに技術のみを追い求めていたのだと思います。
 結果こういう靴が「生まれてしまった」訳です。

 そんな私にとある方が声をかけてくださったのです。

 「技術はあくまで目的を達成するための方法・手段でしかない。 だから、技術が目的になってはいけないよ。」

 当時の私にはまだ2~3割程度しか理解できていなかった気がしますが、この言葉があったから現在の私があるのだと思います。

 ちなみにその方がどなたかは、わかる人にはわかるでしょう。

 そういった意味で、この靴は「戒めとして」今でも時折手に取るのです。

靴修理と靴磨き バッグ修理とバッグクリーニング Spica
たなか

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