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Anthony Cleverly

2010.04.29|スピカ偉人伝

 こんばんは、たなかです。

 10年ほど前、『il micio』の深谷秀隆氏と話していたときのこと。
 「タックゼックって知ってるか? あれは世界で最高の靴だと思う。」
 ?
 タックゼック?
 聞いたことがない。
 ちなみにそのときに、まだ日本では名前を聞くことすらなかった『ピエール・コルテ』のビスポークシューズを見せていただいてその美しさに感動していた矢先でのこと。

 「〇〇って店に行ってみな、1足だけ飾ってあるよ。」
 よくよく聞くとそのタックゼックなる靴、数十年前の職人の靴とのこと。
 後日深谷氏に教えていただいた店に行くと、実に美しいアンティークの靴に囲まれた中にたった1足、それは独特のオーラをまとって置かれていた。

 その後幸運にも、というか諸兄のご好意のおかげで何足かのタックゼックを見せて頂く幸運に恵まれた。

 N.tuczec

 正式には『ニコラス・トゥーシェック』もしくは『トゥーセック』と読むらしい。
 英国にあった注文靴店で、1968年にJohnLobbに吸収されたそうだ。

 だがしかし、何足かを見ていく中で感じたことがあった。
 「これ、あんまりキレイじゃないなぁ」

 後で気がついた事だが、当然ながら各工程に担当する職人が何人も居て、それによって出来栄えは異なる。
 よくよく考えれば、至極当然の事である。

 ちなみに、現在では英国のビスポークシューズを代表する『George Cleverly』もTuczecを支えていた一員だったようである。

 私が見て感動したTuczec、担当した職人の名前がその後判明した。

 Anthony Cleverly(~1994)

 ジョージ・クレバリー(~1991)の甥にあたる人物だそうだ。
 その後何足か、アンソニー・クレバリーの靴も見ることができた(ネットでも写真がいくつかヒットするはず)。
 BEAMSでのGeorgeCleverlyのオーダー会の際、明らかにオーラの違う靴が何足かあったのでクレバリーのスタッフに聞いてみると「その靴は、アンソニー・クレバリーだよ」
 との返答。

 ちなみにGeorgeCleverly、1976年に一度閉店しており、現在のGeorgeCleverlyはその後にジョージ・グラスゴー、ジョン・カネーラ、そしてBEAMSによって再建されたものである。
 話が逸れた。

 実は現在のクレバリーにおいて、アンソニー・クレバリーの靴を再現しようとしているという話を小耳に挟んだ。
 それに合わせてか、現在のGeorgeCleverlyのビスポークの中敷のロゴが、AnthonyCleverlyの月桂冠のロゴを原型としたものに変更されている。

 話はまだ終わらない。

 ある日のこと、いつものように「UNIONWORKS BLOG」を読んでいた。
 するとそこで代表の中川氏が履いている1足、明らかにAnthonyCleverlyのフォルムではないか!
 文章を読む限りでは「イギリスで手に入れた、クレバリーのセミビスポーク」とのこと。
 何のことかわからないが、アンティークかな?くらいに思っていた。

 つい先日、ハワイにある『LeatherSoul』という靴店がリニューアルオープンしたと聞いた。
 EdwardGreenやALDENなどの高級紳士靴が日本よりもリーズナブルに手に入る上に、スタッフのほとんどが日系人か日本人ということで、評判のいい店である。

 その店の記事の中に、確かにアンソニー・クレバリーの文字がある。
 「セミビスポークの最高ラインのアンソニー・クレバリー」
 ?
 なんのこっちゃ?

 よくわからなかったので探してみると
 GeorgeCleverlyの公式サイトでそれは見つかった。
 セミビスポークというのは要するに九部仕立てのレディメイドで、それのスペシャルなコレクションが『AnthonyCleverly』という名のラインなのだそうだ。
 件の中川代表の1足も『AnthonyCleverly』ラインの中にあった。

 久しぶりに本気で既成靴を欲しいと思った。
 すぐにBEAMSの馴染みのスタッフさんに連絡して聞いてみると
 「取り扱うかどうかはちょっと未定ですね」
 とのつれない返答。

 うーん、イギリスかハワイまで行ってみるか?

RIMG0821

 写真の1足は通勤途中のTIE YOUR TIEのウインドウにディスプレイされていた『il micio』の、おそらくヒッポー(カバの革)の1足

 靴修理と靴磨き Spica たなか

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