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Shoe Making 2

2011.04.05|靴の話

 こんにちは、たなかです。

 先日の続きで、今回は裁断からです。

 革には伸びる方向があるのでパーツごとに適正な場所を選び、かつムダが出ないように配慮しながらおおまかに「荒裁ち」します。
 ちなみに今回は表革:アニローカーフ(プイ社)、裏革:マローカーフ(プイ社)。
 共に世界最高の素材のひとつで、10年程前のデッドストックです。

 その後パーツごとに「決め裁ち」します。
 色々なやり方がありますが、私の場合は直接型紙を当てカットする方法を採っています。
 今回はアンシームドカウンター(シームレスバック)という、踵に縫い目の無い贅沢なデザインです。
 トップライン(履き口)は靴の印象を決める部分なので、この部分の裁断は非常に緊張します。
 よく切れるナイフで、呼吸を止めて一気に裁断します。

 貼り合わせる部分に段差が出ないように、薄く削ぎます(漉き)。
 機械や包丁を使い、部分ごとに幅や厚さ、角度を変えていきます。

 ライニング(裏革)の縫製途中です。
 このたった1枚の画像の中にも、様々な考え方やアイデア、技術や秘密が溢れています。

 トップライン(履き口)をミシンで縫い合わせています。
 革は布と違って一度針を落とすと穴が開いてしまってやり直しができないので、今でもとっても緊張する工程のひとつです。

 仕上げに「蝦蛄留め(しゃこどめ)」という特殊な縫い方を施して補強をします。
 あまりに手間が掛かる為、今では廃れてしまった技術のひとつです。

 この後に仮の靴紐を通して、アッパーの完成です。
 シンプルなデザインの物ほど難しいと感じます。

 アッパーを縫製するのと同時進行で、中底を作製します。
 今回は外側がオープンウェルト、内側がヴェヴェルドウエストの「コンチネンタルウエスト」を採用しました。
 ビスポーク靴において、中底は最も重要な部分です。
 この時点で耐久性や履き心地、アウトソールのフォルム、ヒールの大きさ・形など、この後の全てが決まってしまうので時間をたっぷりとかけて納得いくように加工します。

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 たなか

P.S. こんな貼り紙を見つけました。
   「災い転じて、100倍の福となす」
   絶対HAPPYになってやるんだ!という力強い意志を感じる良いことばです。

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