shoes-glossary

ウェルト(welt)とは、靴の周りを縁取るようにアッパー(甲革)とアウトソール(本底)に縫い付ける、細い帯状の革のことです。

 ウェルトを使用した靴の製法は「ウェルト製法」「ウェルテッド製法」と呼ばれています。「グッドイヤーウェルト製法」や「ハンドソーンウェルテッド製法」、「ノルウィージャン・ウェルテッド製法」などがそれに当たり、アウトソールとアッパーでウェルトを挟んだ構造が特徴です。
これらの製法はアッパーとアウトソールを直に縫い付けず、それぞれウェルトを経由させるため、アウトソールの交換が容易です。ウェルトがなければアッパーまで分離してしまいますが、ウェルトとアッパーが掬い縫いで縫い付けられているので、形状を保ったままアウトソールを交換することができます。
また、ウェルトがあることによりアッパーの縫い目に直接水がしみこむことが少なく、防水性も高められます。

平らなウェルト、縦に刻み込みが入ったウェルト、ストームという盛り上がりがあるウェルト、スリットが入ったウェルトなど種類が豊富なので、機能的な意味としてではなく、デザインの一部として取り付けられることもあります。