靴用語集Shoes Glossary
先芯
先芯(box toe)とは、靴のつま先部分のアッパー(甲革)と裏革の間に挿入する芯材のことです。「ボックス・トゥ」とも呼ばれています。
先芯には、銀付きや床革などの天然素材、合成素材、布類、和紙など、さまざまな種類の素材が用いられます。また、ハード芯とソフト芯があり、硬いハード芯はシンナーなどの溶剤で素材を溶かしてつま先の形にします。一方、ソフト芯は接着剤などによって取り付けます。ハード芯は釣り込みやすく、ソフト芯は釣り込みにくいという特徴があります。
先芯には靴のつま先部分の形状を保つ(型崩れを防ぐ)だけでなく、足のつま先を保護する役割もあります。JIS規格(日本工業規格)は、危険を伴う作業現場で履かれる安全靴などに先芯を入れることを義務付けています。安全靴には鉄素材の先芯が多く使われていましたが、現在は強化プラスチックなどの軽い素材も一般化しています。