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その一手間が大切! 雨の日の革靴・革バッグの水濡れ対処方法5

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その一手間が大切! 雨の日の革靴・革バッグの水濡れ対処方法5

2022/01/11

ここ数年、急な雨に降られることが多くなりました。さっきまで晴れていたからと安心してお気に入りの革小物を手にして出かけたら、雨に降られて大変な目にあったことはありませんか? 本記事では濡れてしまった革靴・革小物の対処法について紹介します。

 

革製品は濡れたらどうなる?

 

雨ジミは、革が部分的に濡れたことで色が濃くなり、濡れていない部分との間で色の濃さに違いが生じたものです。革は一度濡れてシミができてしまうと、そのまま硬化してしまうので乾いてもシミが残ってしまう可能性があります。しかし、正しい対処法を知っていればシミが目立ちにくくなるので、濡れてしまったらぜひこの方法を試してみてください。

 

革バッグの水濡れ対処法 

 

1:シミ周辺を水拭きする

 

部分的に濡れてしまった革のシミを目立たなくさせるためには、まずシミとその周辺を硬く絞った布巾などでポンポンと叩くように湿らせ、シミ全体をぼかしていきます。

 

シミになった部分の周辺も均一的に濡らしてゆっくりと乾かすことで、色の濃淡が生じにくくなります。色の濃さの違いが「シミ」と認識されますので、シミの周辺も濡らして色の濃さを整えれば、シミと認識されにくくなります。

 

2:乾拭きで余分な水分を拭き取る

 

ある程度シミがぼやけてきたら、次に乾いた柔らかい布で圧力や摩擦をかけずに拭きます。この時、優しく押し当てるようにして拭くと良いでしょう。余分な水気が取れたらOKです。

 

3:詰め物を入れて陰干し

 

革は濡れた時に形が変化しやすくなります。汗をたっぷり吸った革靴をそのまま放置しておくとつま先がそり上がってくるのはそのためです。バッグの場合、潰れたまま放置しておくと乾いても形が元に戻りにくくなるので、中身に詰め物を入れて整形しましょう。詰め物は新聞紙を柔らかいタオルで包んだものが吸水率が高くておすすめです。そのまま風通しの良いところで陰干しをし、時間をかけて自然乾燥させます。

 

4:クリームで革を柔らかくする

 

しっかりと乾いたことを確認して、革を柔らかくするために専用のクリームを塗布しましょう。革は濡れたまま放置しておくと硬化するなど、質感や形状に異変がおきます。

 

保湿・栄養クリームで失われた油分を与え、革を柔らかい状態に戻します。革によってはクリームもシミになることがあるので、少量を布にとって目立たない部分でシミにならないことを確認してから、全体に薄く伸ばすように塗布するようにしてください。

 

5:防水スプレーをして完成 

 

美しいツヤが蘇ったら最後は仕上げに防水スプレーをして完成です。防水スプレーは近づけて噴射するとこちらもシミの原因となるため、数十センチ離した状態で全体を覆うように噴射させましょう。

 

 

革靴の水濡れ対処法 

 

1:硬く絞った布巾で水拭きをする

 

革靴もやり方はバッグとほぼ同様です。革靴は、つま先やサイドの部分に雨ジミができやすいので、目立たなくなるようにシミ周辺を固く絞った布巾で叩くように濡らしてシミをぼかしましょう。

 

2:乾拭きで余分な水分を拭き取る

 

シミがぼやけてきたら、乾いた布を優しく押し当て水分を拭き取っていきます。この時、早く乾かそうと焦って、ドライヤーを使用するのは厳禁です。過剰な熱によって革が縮んでしまうことがあるので、焦らずにゆっくりと自然乾燥させましょう。

 

3:新聞紙を詰めて、壁に立てかける

 

自然乾燥が大切ですが、濡れた状態でシューズクローゼットにしまうとカビの原因になるため、風通しの良いところで陰干しをしましょう。

 

はじめに濡れている状態の時は新聞紙をタオルで包んだものを詰めましょう。新聞紙は水分を吸収してくれますが、インクが内側のソールに色写りする可能性があるのでタオルで包むのがオススメです。また靴底が乾きやすいようにつま先を上にし、壁に立てかけて乾かしましょう。

 

4:シューツリーを入れて、陰干し

 

革靴は一度濡れると乾くのに数日かかります。ある程度乾いてきたら、中に仕込んだ詰め物をとってシューツリーに差し替えましょう。

 

シューツリーは内側のソール全体が乾いたタイミングで入れることによって生乾きを防ぎ、正しい靴の形に戻すことができます。

 

5:防水スプレーをして完成

 

バッグ同様、最後に防水スプレーを施して完成です。こちらも防水スプレーをかける前に栄養クリームを塗布しておくと革の柔軟性が高まり、ツヤも出て見た目も良くなるのでぜひため試してみてください。

 

酷いシミや汚れはSpicaへ

 

 

今回は雨でできたシミの対処法をご紹介しましたが、これらはあくまで家庭でできる簡易的な対処方法です。口紅やケチャップといった油汚れはご自身でなんとかしようとせずプロに任せするのが一番です。また、濡れたまま放置してできた頑固な雨ジミなども、ご家庭できれいにするのは難しいかと思いますので、ぜひお気軽にSpicaまでご相談ください。

 

 

取材・文 角 佑宇子

profile:スタイリスト・ライター。アパレル販売員の後、スタイリストアシスタントを経て独立。現在は女性向けWebメディアにて着こなしに関するコラムを配信。「より良いものをより良く活かす・身につける」をモットーに、世にある素敵なアイテムを日々、探求中。

Instagram: @sumi.1105

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